ことのは日記

ふと頭に浮かんだことなどをつらつらと。

タイムリミット

最近、ふと気を抜くと時計の秒針が迫ってくるような錯覚に陥る。

女には物理的な時間的制約が存在する。

妊娠出産育児まで考えると、私にはもう時間がないのだとも思う。出会いがないならいくらでもマッチングアプリとか使えばいいと云う人もいるが、そういうことじゃないんだよとその都度そっとため息がでる。

私には持病がある。

一万人に1人の割合で発症すると言われている自己免疫疾患である。幸い子供に遺伝することはないが、それでも再燃(再発)すればその都度かなりの治療が待っているし、前回再燃した時は自己の免疫システムが毛根を攻撃してしまい、抗がん剤を投与された後のように髪の毛がズルッと抜けてしまった。1人激痛に耐えなければならないことも多い。それを思うとそう簡単に出会いを求めるわけにもいかず、流行りにのってはいそれと無責任にアプリでマッチングするわけにもいかないのである。

とはいえ理性ではそう思っていても、時折り心がどうしようもなく訴えてくる時がある。

「このまま生涯独り身だったらどうする?」

「同年代の皆んなは子育てに夢中だよ?」

「もうすぐ本当に産めなくなるね、あなた、それで良いの?本当にあとで後悔しない?」

心の声が次から次にグサグサと自分自身に深く突き刺さり、その都度かなりの激痛を伴う。

後悔…するのだろうか。

子供…産んで育ててみたかったな。ん?みたかった…?過去形?違う、現在形だからみたいか。でもそれ、私が願っても良いことなのだろうか…

人生において人は必ず、出逢うべき時に、出逢うべき人と出逢うようにできているのだと信じている。しかもそれは必ずその時の自分に相応しいレベルの人と出会うようになっていて、もしよりレベルの高い人と出逢いたかったら、自分を高めていくしかないのだとも思う。

だから、できれば自然にどこかでふとした折に仲良くなって、徐々にその人と親交を深めていきたいというのが本音で。そうすれば、もしタイムオーバーで子供を諦めないといけないという現実に直面したとしても、後々心の底から納得できる気がするし。それに納得できない人は、そもそも私を選ばないとも思うから…

でもね、やっぱり知り合いの娘さんが今月出産とか聞くと心がまたざわつきはじめるんだよね…「ねえ、いいの?本当にあなたはそれで良いの?後悔しない?」ってね。